こんにちは。行政書士の石濵です。HACCP導入の解説も大詰めとなってきました。今回は⑦重要管理点の発見です。
 前回の繰り返しになりますが、HACCPとは⑥危害要因の分析(HA)と⑦重要管理点の発見(CCP)を合わせた造語です。それを見ただけでも、この2つがいかに重要なのか理解して頂けると思います。

 ここでは、⑥で分析した危害要因をもとに、重要管理点(CCP)とすべきものとそうでないものにわけます。但し、⑥で分析した点数の順番にCCPが決定されるわけではありません。点数の高さはあくまで指針の一つであり、以下の点と総合してCCPかどうかを検討します。

・ここの管理がおろそかになると危害を及ぼす不良品ができてしまうか
 例えば金属探知機によるチェック工程等、その工程がおろそかになってしまうと致命的な不良品が発生してしまうような項目はCCPと言えるでしょう

・製造工程で適切な頻度でチェック、記録、処置できるか
 例えば、従業員の手に付着したウイルス検査等は定期的にその場でのチェックが困難であるためHACCPでの管理事項ではありません。

・管理すべき事項を自らコントロールできるかどうか
 例えば、原材料の産地偽装のようなものは自らで管理することは非常に困難となり、納入業者を信用するよりほかありません。

 このような事を総合してCCPを決定するのですが、間違ってほしくないのはCCPではないと判断されたものは管理しなくても良いというわけではありません。あくまでもHACCPでの管理に適さないだけであり、他の管理手段を検討することになります。

今回はここまでです。ありがとうございました。