こんにちは。行政書士の石濵です。今回から数回に分けて民法の中の相続法を個別にみていきたいと思います。また、本ブログでは、わかりやすさに重点を置いていますので、内容が薄い部分があります。特に複雑な実例に当てはめることは難しいかもしれません。基礎的な部分を超えて実用段階に入る場合、弁護士先生や司法書士先生、行政書士先生にご確認されるのが良いのかもしれません。あまり好かない言葉ですが生兵法ケガのもとという言葉もあります。(それでも知らないよりは余程良いと思いますが・・・)
どうか、賢明な判断を宜しくお願い致します。
第882条(相続の原因)
相続は、死亡によって開始する
。
そのままです。一般的には生きている人からもらう場合は贈与、死んだ人からもらうのは相続と言います。どちらももらった人が税金を支払いますが、計算方法が違います。詳しくは税理士さんにお尋ねください。
第883条(相続開始の場所)
相続は、被相続人の住所において開始する。
これもそのままです。旅行中で亡くなったとしても実際の住所となります。また住民票と実住所が違った場合は実住所が相続開始地となります。
第884条(相続回復請求権)
相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。
相続開始の時から20年を経過したときも、同様とする。
相続開始の時から20年を経過したときも、同様とする。
もし、正当に権利を有する相続人が権利行使しないまま時が過ぎた時に相続権を侵害されたことを知った時から5年以内又は相続開始の時から20年以内であれば、表見相続人(第三者からみて相続人であると見受けられる人。例として共同相続人が一人で勝手に手続きをしてしまった等)に相続回復を請求できます。
また、正当な相続の権利を持つ人が誰かという事は第886条から第895条で述べてあります。後程ご確認ください。
第885条(相続財産に関する費用)
相続財産に関する費用は、その財産の中から支弁する。ただし、相続人の過失によるものは、この限りでない。
この条文は、少し理解しにくいですが”相続人及び相続方法が確定されていないうちの相続財産管理費(固定資産税等)を誰かが支払った場合は未だ配分されていない相続財産から充てる”という意味だと理解できます。決して”相続にかかった費用は相続財産から支払分ければいけないから土地のみを相続して登記にかかる費用を支払う際には土地を売って現金化してそこから支払う必要がある”といった話ではないのでご注意ください。
後半部分はそのまま、相続人が通常の管理費を超える金額を過失によって支払った場合は相続財産から出す必要はないという意味です。
今回は以上になります。次回も宜しくお願い致します。