こんにちは。行政書士の石濵です。今回ご紹介する農地法第3条の3第1項の届け出とは、相続等の理由で農地法第3条の許可をしなくてもよい場合の届け出となります。許可が必要でないからと言ってこの届け出を怠ると、場合によっては罰則もありますのでご注意ください。
それでは内容に入ります。
条文の確認
まずは条文を確認しましょう。以下、重要な部分を抜粋します。
農地又は採草放牧地について第3条1項本文に掲げる権利を取得した者は、同項の許可を受けてこれらの権利を取得した場合、同項各号(第12号及び第16号を除く。)のいずれかに該当する場合その他農林水産省令で定める場合を除き、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
なお、この後に、届け出の内容が適正かつ効率的な利用が図られない恐れがある場合は農業委員会が必要な措置を講ずることができるという内容が続きます。
抜粋した部分を要約すると「農地の権利設定および移転で権利を取得した者は特別に定められている場合を除き、管轄の市町村の農業委員会へ届け出を出さなければならない」ということになります。
理由としては、特に許可申請を経ずに権利を取得した場合は農業委員会がそのことを把握することができないので、やはり届け出だけはしなければならないということでしょうね。
許可権者
これは許認可行為ではなく単なる届け出なので許可権者はいません。ですが、農業委員会は届け出の内容に対し必要があれば何らかの措置を講ずることができることをお忘れなく。
様式
いかがでしたでしょうか。今回は以上です。またよろしくお願い致します。