こんにちは。行政書士の石濵です。今回から数回に分けてHACCP導入の具体的手法を解説したいと思います。まず、今回は①HACCPチームの編成、②製品説明書の作成、③用途及び対象者の確認を説明します。

①HACCPチームの編成

 まず、HACCPチームを編成します。当然のことながらHACCPの導入は、その施設で業務する方全員を巻き込んで行うこととなりますが、その活動を主導する機関が必要となります。このチームの人員選定方法ですが特段定まっている規定があるわけではありません。ですが、”チームが集まればその事業所の実務のすべてが理解できる”状態にすることが望ましいといえます。各工程の業務に精通している代表者1名ずつに加え、全体のリーダーシップを図るために工場全体のリーダー的地位にある人や取締役1~2名というところでしょうか。もちろん各工程の代表者はそれぞれの工程にHACCPチームで定めた内容を持ち帰り、その工程内で活動する際にはリーダーシップをとる必要があります。ですからHACCPチーム員全員がある程度リーダーシップを取ることのできる人であるべきです。
 チームの編成が決定したら、まず、全員でHACCPについての学習をする必要があります。まずは、HACCPの大枠を全員で抑え、「HACCPを用いた食品衛生の向上」という目標に対し、HACCPチーム全員が同じ方向を向く必要があります。
 それから、多少費用が掛かりますが、日本食品衛生協会が主催する研修やe-ラーニングを受けるのも良いかもしれません。また、外部講師を招集するかどうかに関しては様々な考え方があると思います。いずれかの機関でHACCPの認定を受けることが目的であれば外部講師も検討すべきなのでしょうが、あくまでも「食品衛生法等の一部を改正する法律」を遵守し衛生管理を向上させることが目的であれば、まず自分たちでやってみて、どうしても行き詰まってからでも遅くないと思います。
(公社)日本食品衛生協会 研修のご案内 http://n-shokuei.jp/eisei/haccp.html 

②製品説明書の作成、③用途及び対象者の確認

 次に②の製品説明書の作成ですが③の用途及び対象者の確認と同時に行います。②③を実施する理由としては「製品の情報を具体明確化し関係者全員の共通認識をとる」ことにあります。そして、ここで実施した内容を「危害要因の重点管理」につなげます。②③はその土台作りの第一歩なのです。それでは擬態的なアクションを見ていきましょう。

 まず②の商品説明書の作成です。商品説明書は決まった書式はありませんが、特に決めなければいけないこととして、厚生労働省の発行している手引きの中に例があるので参考にしてみてはいかがでしょう。以下の内容は行為労働省の発行した「食品製造部門におけるHACCP入門の為の手引書 乳・乳製品編より抜粋した内容です。これに自社製品の説明で必要な項目があれば追加し、わかりやすくまとめましょう。なお、一覧形式に記載できるフォームを作成することにより管理しやすくなります。
Ⅰ. 製品の名称及び種類
Ⅱ. 原材料に関する事項
Ⅲ. 添加物の名称および使用量
Ⅳ. 製品の規格(それが各種法令等に適合しているのかも記載すべき)
Ⅴ.保存方法
Ⅵ.消費期限及び賞味期限
Ⅶ.対象者
手引きに良い例がありましたので載せておきますね。
厚生労働省HPより HACCP導入の為の手引書【乳・乳製品編】
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000098990.pdf
 次に③の用途及び対象者の確認ですが、具体的には、その商品は過熱して使う物かどうかや誰が食べるものなのか等を確認することです。②で一覧形式のフォームを作成した場合はそのフォームの中に③で確認した内容を記載しておくと管理が非常に楽です。どのような事項になるかは製造している製品の特性によります。

いかがでしたでしょうか。次回も引き続きHACCP導入についての話をしたいと思います。よろしくどうぞ。